アフリカ中央部に集中している強毒性
エムポックスウイルスのクレードの分布も判明している。
クレード1bは、コンゴ民主共和国やブルンジ、ケニア、ウガンダ、ルワンダなどで確認され、コンゴ民主共和国の首都キンシャサではクレード1aと1bの両方が検出されている。
もともとコンゴ民主共和国で感染が広がっていたのはクレード1aであり、これは主に15歳以下に感染が広がっていた。この1aについても依然として感染拡大を続けている。
一方で、現在感染者を急増させている要因とされるのがクレード1bだ。1bはアフリカ中央部に圧倒的に集中していることが地図で確認できる。北キヴ州と南キヴ州という地域を中心に感染者が出ており、飛び地的に首都キンシャサでも1bが確認されている。
コンゴ民主共和国でのクレードの分布をまとめたのが次の図だ。1bは右の地域で広がっているが、首都キンシャサを除くとその他の地域では確認されていない。人流との関係が考えられる。
検査体制が十分ではなく、こうしてまとめられた数値が全体を正確に表しているとは限らない。しかし、エムポックスは、北キヴ州と南キヴ州一帯とそれ以外で2つの動きが並行していることが確認できる。