コンゴ民主共和国を中心にアフリカで感染拡大

 ACDCが9月19日に発表した最新データによれば、アフリカ大陸全体で累計2万9152人の感染者が報告され、そのうち6105人が検査により確定例とされている。感染者数は前年同期比で177%増加した。感染は15のアフリカ諸国に広がっている。

 死亡者数は前年同期比38.5%増の738人に上っている。

アフリカ各国でのエムポックスの発生状況。色が濃い国ほど感染者数が多い。(出典:アフリカ疾病対策センターの2024年9月19日ブリーフィング動画より)アフリカ各国でのエムポックスの発生状況。色が濃い国ほど感染者数が多い。(出典:アフリカ疾病対策センターの2024年9月19日ブリーフィング動画より)
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 アフリカでは検査体制が整っていないため、多くが疑い例として処理され、PCRなどの検査で確定例として認められるのは一部にとどまる。全容をつかむのが難しい理由の一つだ。

 第36週(9月第2週)だけでも、新たに2912人の感染者が報告され、そのうち274人が確定例とされた。死亡者は14人増加している。

 中央アフリカが最も深刻で、2万6063例の感染者が報告され、そのうち5928人が確定例、死亡者数は734人に達している。

 東アフリカでは1694人の感染者(確定例20人、死亡者0人)、西アフリカでは1392人の感染者(確定例131人、死亡者1人)が確認されている。南部アフリカでは25人の感染者全員が確定例であり、死亡者は3人。北アフリカでも3人の感染者(確定例1人、死亡者0人)が報告されている。

 ACDCによると、確定例のうち63%が男性。41%が15歳以下の子どもと報告された。

 従来、コンゴ民主共和国では感染者の大部分が15歳以下であると報告されていた。それに対して、41%という子どもの比率は、成人感染者が少なくないことを示している。