大統領候補暗殺計画は終わっていない、今も狙われているハリスとトランプ
トランプ暗殺未遂事件後も大統領候補暗殺計画が次々と発覚
2024.8.28(水)
高濱 賛
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トランプを狙ったイラン工作員逮捕
米国民に改めて銃の恐ろしさを思い起こさせたドナルド・トランプ共和党大統領候補暗殺未遂事件から5週間経ち、カマラ・ハリス民主党大統領候補の登場で大統領選に新鮮さと明るさが戻っているかに見える。
だが、銃口は今もトランプ氏やハリス氏にも向けられている。
今や、大統領候補を狙った暗殺計画は日常茶飯事のように起こっている。
実は、トランプ氏の暗殺未遂事件が起こった前日の7月12日、米連邦捜査局(FBI)はトランプ氏ら大統領候補者を暗殺しようとしていたパキスタン国籍のアシフ・マーチャント容疑者(46)を逮捕していた。
同容疑者は、米国によるイラン革命防衛隊コッズ部隊司令官カセム・ソレイマニ氏暗殺に対する報復として、トランプ氏ら大統領候補の暗殺を囮捜査中のFBI工作員に依頼して現行犯で逮捕されたのだった。
(イランはトランプ陣営の内部通信の一部をハッキングするなどサイバー工作を仕掛けていると、FBIなど米情報機関が明らかにしている)
トランプ氏の事件後、米捜査機関が暗殺計画を事前に探知し、逮捕したケースは公表されただけで以下の2件。
(主要メディアは控えめな報道に終始している。ネガティブな影響が出るのを配慮しているものと思われる)
一、ジョー・バイデン大統領、ハリス副大統領、バラク・オバマ元大統領殺害、暗殺、襲撃、大統領専用機爆破計画を企てていたテネシー州在住のカイル・オルトン・ホール容疑者(39)。7月30日逮捕、8月20日起訴。
二、8月23日アリゾナ州で遊説するトランプ氏を脅迫する計画を前日の8月21日、SNSに投稿、即逮捕されたアリゾナ州在住、ロナルド・セヴラッド容疑者(66)。
正副大統領(その家族)や正副大統領候補(その家族)に対する脅迫、暗殺計画を企てた者は米合衆国法典第18項で最高刑5年禁固刑が科せられている。
トランプ氏は、アリゾナ州のケースについてこう述べていた。
「私は意外なことだとは思っていない。私はこの男のような悪者にとって不都合なことをやろうとしているからだ」
「私は、自分の仕事をやらねばならない。それは危険な仕事だ」