今回、JAFがチャイルドシート推奨の基準を140から150センチへ引き上げることで、安全性への意識がより高まることは間違いなく、お子さんを車に乗せる機会のあるご家庭ではぜひシートベルトの着用状態を再確認してください。と同時に、国も道交法の見直しを検討すべきではないでしょうか。

チャイルドシート未着用が原因で生まれた悲劇

 今年5月、保護者が運転する車に乗っていた子どもが死傷するという痛ましい出来事が相次ぎました。いずれもチャイルドシートさえ着用していれば防げた事故でした。

 5月15日、奈良県内のコンビニの駐車場では、母親が車をバックさせた際、何らかの原因でスライドドアが開き、4歳の女の子が転落。その車にひかれて意識不明の重体になりました。

(外部リンク)4歳女児 車にひかれ意識不明 母の車から転落か 奈良 御所(NHK 関西NEWS WEB)

 また、6日後の5月21日には、東京都内で2歳の女の子が母親の運転する車のパワーウインドウに首をはさまれ、亡くなっています。

(外部リンク)2歳女児 「パワーウインドー」に首挟まれ死亡 東京 練馬(NHK)

 私も最近、4歳になった孫を車に乗せることがあるだけに、これらのニュースを見たときには他人事ではなく、大きなショックを受けました。幼い子どもは、チャイルドシートに縛り付けられることを嫌がり、ときにぐずったり、大泣きしたりします。また、ある程度の年齢になると、自分でシートベルトやハーネスを外したり、ロックを解除してしまったりすることもあるため、常に完璧な状態でチャイルドシートを装着させて走行するというのは、実は簡単なようで、非常に難しいこともまた事実です。