一番大切なのは、子ども自身の「自覚」

 では、子どもを安全、かつ確実にチャイルドシートに座らせるためにはどうすればよいのでしょうか。

 その解決策のひとつとして私自身が実感していること、それは、「子ども自身にチャイルドシートの必要性を認識させる」ことの大切さです。

 それは5月21日、パワーウインドウにはさまれてお子さんが亡くなるという事故があった日のこと、孫のSちゃんが私にこう話してくれたのです。

「チャイルドシートはちゃんとしなきゃダメなんだよ。クルマのまどに、おくびをはさまれちゃうから」

 おそらく、保育園の先生からこの事故のお話を聞いたのでしょう。4歳児でもここまでチャイルドシートの必要性を理解し、大人に説明できることに、私は大きな驚きを感じました。

 そこでふと、思い立ちました。

「そうだ、お家へ帰ったら、チャイルドシートをしていないと、子どもがどんなけがをするか、YouTubeで見てみる?」

 するとSちゃんは、

「うん、見るー」

 と返事をしたので、私は帰宅後、Sちゃんを膝の上に乗せ、JAFが制作した『チャイルドシート不使用の危険性~衝突時~【JAFユーザーテスト】』題された以下の動画を一緒に見たのです。

(外部リンク)チャイルドシート不使用の危険性~衝突時~【JAFユーザーテスト】 

 バーン! という音とともに車が衝突した瞬間、Sちゃんは一瞬、身体をびくっとさせましたが、再生が終わると、「もういちどみる」と言うので、もう一度一緒に見ることにしました。

 そして、動画を見終えたSちゃんは、淡々とした口調でその感想をこう話してくれました。

「チャイルドシートをしないと、赤ちゃんは飛んでいくんだね。そしてお顔をぶつけちゃうんだね」