韓国人は自由に日本に行くけど日本人は韓国に来てはダメってこと?

 来年2025年は日韓国交正常化60周年なのだそうだ。そうか、言われてみればそうである。あの1965年の日韓基本条約から60年の月日が流れたのである。

 これを機会に、お互いの空港で1~2時間も時間を無駄にしているのはおかしいから是正すべき、という意見も出ているのだそうだ。

 韓国のニュースは、一方的な願望や個人的な感想を事実かと思わせる話し方をすることが多々ある。だからこの話を初めて聞いた時も、真に受けることはなかった。こんなことにいちいち反応していては、この国では生きていけない。

 ところが、このニュースに反応したのは、革新系野党「共に民主党」のジン・ソンジュン国会議員であった。彼は記者会見でこのように話している。

「ソウルから済州島に行くように、我が国民が住民登録証だけを持って(日本を)訪問することができるのは良いことだと思います。しかし、同時に日本人も自分たちの身分証だけを持って、我が国を“どこでも勝手に”往来するということじゃないですか?」
「(中略)これ(EUの自由往来制度)は戦後、ドイツの過去の歴史に対して徹底した反省と謝罪、そして実効的な措置などが前提となったので可能だったのです。しかし、韓国と日本の間には教科書問題が依然として解決されず、またこの問題は一度も議論されたことがありません」

 この後にも延々と持論を述べていたが、私たち日本人が聞く必要はない話だった。ここまででも憤りを感じた読者の方は少なくないだろう。

 自分たちが他人の国を自由に往来することに問題はないが、日本人が自分の国を行き来するのはあまり気分のいい話ではないという、彼らの本音である。そして、日韓基本条約から60年経って、今もなお謝れという話だ。謝れば、日本にパスポートなしで行ってやってもいいぞという、トンデモ理論である。

 客観的に考えようではないか。例えば、韓国から一番近い日本である対馬では、以前から韓国人観光客のマナーの悪さと迷惑行為に悩んできた。たばこの吸い殻やごみのポイ捨てだけでなく、相手を侮辱する暴言をはかれることもある。

 とある神社側の話によると、一部の韓国人ではなく多くの韓国人なのだそうだ。その神社は耐えきれずに、「韓国人立ち入り禁止」の文言が掲げた。関係者の方々の心中は察しても余りある。