(朝比奈 一郎:青山社中筆頭代表・CEO)
高揚感無き「女性候補同士による事実上の一騎打ち」
6月12日、東京都の小池百合子知事が、来月7日投開票の東京都知事選挙への立候補を表明しました。これで今回の都知事選は、先に出馬表明していた参議院議員の蓮舫さんと小池さんという女性同士の戦いを軸とし、そこに他の候補者がどうからむかという構図になりそうです。
都知事選が、事実上、女性候補同士の一騎打ちになるというのは、史上初のことです。保守的な日本において、ついに首都の首長のポストを女性候補同士が争うことにまでなったということを考えると、今回の都知事選は大きな歴史の転換点といえそうです。
それだけ画期的な事態なのですが、なぜか都民の高揚感はいまひとつのように感じます。いや、率直に言えば私自身、この小池vs蓮舫の構図に、あまりワクワクしないのです。その理由を考えてみたいと思います。
一つには、あくまで現時点まででの経過を見る限り、政治が「PR合戦」の様相を呈しているからだと思います。
6月12日に小池さんが出馬表明をする前までは、連日、蓮舫さんの動静が注目を浴びていました。それは蓮舫さんが自らに注目が集まるよう、タイミングを読んだうえで出馬表明したからです。