闇バイト接触厳禁のリテラシー教育を!
本稿で強調しておかねばならないのは、大学への新入生などが、ふとした「冒険心(?)」とお金欲しさなどから「闇バイト」に手を出したりすることで、取り返しのつかない落とし穴に落ちるリスクです。
若い読者の皆さんは、どうか、こうしたものに一切関わらないよう、注意してほしいと一大学教官個人として強く思います。
30年ほど前、闇バイトならぬ、オウム霊感商法の「ワーク」に何の気なしに参加してみて、その結果、犯罪の実行役に仕立て上げられ、非業の最期を遂げた同級生のある一個人として、今回の事件は「トクリュウ」のリクルート側に一番戦慄を覚えます。
現在、大学などでの「情報リテラシー」授業で「闇バイト」との「接触厳禁」を強調指導しているか、科目を担当していないので分かりません。
しかし、私は自分が持つ講義や演習、ゼミナールで本件以降かならず言及し、決して触れてはならない感染症くらいに思った方が適切と言うようにしています。
21世紀に生まれ、まだこの世界にやってきて日の浅いZ世代、本来の人生はこれからであるはずの若者が、こうした「トクリュウ」で使い捨てのコマにされている。
こうした事件の再発は、防止せねばなりません。
Z世代「大河子役」の青年も、深い考えなしに夜の街を彷徨う過程で、タトゥーを入れてしまったり、SNS「闇バイト」という地雷を踏んでしまったり、取り返しのつかない袋小路に迷い込んでしまったと思われます。
「再発防止」、特に特段の犯意もなかった筈の若者たちが、稚拙な判断力を逆手に取られ、凶行の実行犯に巻き込まれていく「トクリュウ」ネットワークの寸断は、社会に課せられた大きな使命でしょう。
「あなた」の家族や「うちの子」が、何の気なしにワンクリックしてしまう可能性を、誰も否定できないのですから。