韓国で政治決戦といわれる総選挙(4月10日投開票)の直前の3月30日に首都圏広域急行鉄道(GTX)が開通した。
さっそく乗ってみた。きれいで快適で好評だが、駅を降りてみてびっくりするとともにいろいろ考えさせられた。
2024年3月31日の朝9時。ソウル地下鉄3号線の江南(カンナム)地域にある水西(スソ)駅で降りた。
便利な乗り換え、ピカピカの車両
ここは、江南地域での南部でここ20年の間に一気に開発が進んだ。釜山(プサン)までのいわゆる第2高速鉄道「SRT」の起点で一躍鉄道交通の要所になった。
この水西駅がさらに新しい路線でつながった。
前の日に運行を始めたばかりの「首都圏広域急行鉄道」だ。一般名称は「GTX」。その最初の路線である「GTX-A」だ。
地下鉄3号線からの乗り換えは思ったよりもずっとスムーズだった。
駅構内の表示も分かりやすく、乗り換え口もすぐ近くだった。エスカレーターでかなり地下深くまで潜るなという印象はあったが、不便ではなかった。
開通したばかりのせいか、駅には案内員の姿がやたらと目立つ。日曜の朝の時間帯で乗客はほとんどいないため、手持無沙汰といった感じだ。
車両はピカピカだった。筆者は、次の「城南(ソンナム)」駅まで乗っただけだったが、静かで揺れも少なく、快適だった。
GTX-Aは最高速度が時速180キロ、平均速度も101キロという名称の通り急行鉄道だ。
走り出してすぐに時速100キロを超えたが、ほとんど揺れなかった。水西駅からわずか6分で城南駅に到着した。
城南市はソウルに隣接するが、ソウルからの交通アクセスがよい新都市の地域にはよく行く機会があったが、従来からの中心部はあまり行く機会がなかった。
渋滞に巻き込まれると江南地区から1時間近くかかってしまうこともある。いつも道が混んでいてバスで行くのも大変だった。
6分というのは信じられない時間だ。
できたばかりの駅から外にでる、まだ舗装工事などが続いていた。とにかく開通を急いだことがうかがえる。