当選したら『その日から読む本』の熟読を 

 A子さんとは音信不通になってしまったので、その後どうなったのかは定かではありません。浪費を改め、危ない投資に手を出していないことを祈るばかりです。

 今回のA子さんのように、宝くじに当たると、金銭感覚が麻痺(まひ)して破産してしまったり、詐欺にあったり、家族間でのトラブルになったりと不幸になってしまう方は少なくないようです。

 実は、このような不幸に見舞われないために、当選金の支払いを担当するみずほ銀行では、1000万円以上の高額当選者に対して、無料で『その日から読む本』という冊子を配布しています。

 『その日から読む本』には、高額当選した場合の具体的なアドバイスが書かれています。例えば、当選金の使い道について、「ローンや借金の返済を優先すること」「当選について知らせる人をリストアップすること」「仕事は辞めないようにすること」「冷静になって落ち着くこと」やその他、遺言書の作成や専門家に相談することなどを勧めています。こういう冊子が配られること自体、大金が当たって舞い上がってしまい、身を滅ぼすケースが少なくないことを示していると言えます。

 もし、宝くじに当選したら、この本に書かれていることを熟読し、冷静にお金の使い道やマネープランを考えることが大切です。自分で考えるのが難しい場合には、A子さんのようにお金を使ってしまう前にぜひ、専門家に相談しましょう。