光陽市にある先祖のお墓(筆者撮影)

 在日コリアン3世の韓光勲(はん・かんふん)氏が30歳にして韓国に初留学。大阪で生まれ育ち新聞記者として活躍した韓氏が、“異国”での体験と発見を綴る。(JBpress)

(韓光勲:在日コリアン3世ライター)

 半年前、僕は「韓国語を上達させたい」と思って、韓国にやってきた。ソウルにある高麗大学の語学堂(語学学校)での生活がスタートしたのは、まだ寒い3月。20歳にも満たない若い学生たちに囲まれ、韓国語の勉強が始まった。

 当初、授業についていくのはけっこう大変だった。語学堂は初級である1級から、最高級である6級までクラスが分かれている。僕は面接を受け、5級のクラスに入った。5級のテキストは難しい単語が多くて、知らない表現がよく出てきた。授業で新しい単語や表現を習って、それを使う練習をするという毎日だった。

 授業では発表の課題もあった。韓国語で初めて作った20枚のパワーポイントのスライド。韓国語で作るのは難しかったが、発表を終えた時は満足感があった。6級では、韓国の男性アイドルグループの歴史について発表した。良い評価をもらえた。

 実際に発表をするまで、人前で韓国語を話すのは少し恥ずかしかったし、緊張感があった。だが、いまは平気になった。進歩したなと思う。自信がついた。外国語を話すうえで大事なのは、何より自信だと思う。恥ずかしがらずにその言語を話せるかが大事だ。今では、間違いをあまり恐れずに韓国語を話せるようになったと思う。