日韓青年パートナーシップの参加者たち(筆者撮影、以下同)

 在日コリアン3世の韓光勲(はん・かんふん)氏が30歳にして韓国に初留学。大阪で生まれ育ち、新聞記者として活躍した韓氏が、“異国”での体験と発見を綴る。(JBpress)

(韓光勲:在日コリアン3世ライター)

 Z世代の若者たちは現在の日韓関係をどう見ているのか。7月中旬にソウルで開かれた「第8回日韓青年パートナーシップ」を取材した。2019年から日韓の若者が集まり、歴史問題などの日韓の懸案を話し合うイベントである。

 主催者は1999年生まれの在日コリアン3世で、熊本県育ちの李柏真(い・ぺくじん)さん(24)。現在は延世大学で韓国文化や言語について学んでいて、航空業界への就職を目指している。李さんは人懐っこい笑顔で、自分の来歴とイベントの趣旨を語ってくれた。

主催者の李柏真(い・ぺくじん)さん(中央)

「僕の母親は在日韓国人2世ですが、日本語しかできないんです。祖父母がそれをすごく残念がったので、僕は小さなころから韓国語の教育を受けました」

 日本では、日本名(通名)で学校に通った。「日本にいる間は、韓国人であることは隠していました。やっぱりめんどくさいので。中学から高校の頃、『あいつ朝鮮人やで』と陰口を言われている友達もいたので、自分から明かすことはなかったですね。本名を堂々と言えるようになったのは、日本で韓国ブームが起きた大学生の頃からです」。