韓国「共に民主党」の李在明代表(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

 福島第一原発の処理水問題をめぐり、再び反日扇動に本腰を入れている韓国の「共に民主党」が、今度は100年前の関東大震災における韓国人虐殺問題を裁判の場に持ち込む準備作業に着手し始めた。国会で特別法制定を推進する一方、関東大震災の韓国人被害者の遺族らとともに日本政府に対する国家責任を問う訴訟を進める準備に入っているのだ。

警察や軍の関与はあったのか

 1923年9月1日午前11時58分、神奈川県中部を震源地にして発生し、日本史上最悪の人命被害をもたらした「関東大震災」は、韓国の一部では「関東大虐殺」「1923ジェノサイド(集団殺害)」と呼ばれている。地震発生直後、日本各地で「混乱に乗じて朝鮮人が暴動を起こそうとしている」などのデマが広がり、多くの在日朝鮮人が日本人暴徒によって虐殺される事件が発生したためだ。

 韓国の歴史学界では災害直後、狂暴な民心を収拾するために日本政府と警察がわざとデマを煽り、朝鮮人虐殺を黙認したと結論付けており、当時犠牲になった朝鮮人被害者は6600人を超えると主張している。ドイツの史料を根拠に2万3000人余りという主張もある。

 一方、日本政府は政府介入説はもちろん軍隊や警察による朝鮮人虐殺自体を認めていない。2017年にも、朝鮮人に関するデマの発信や警察・軍隊による虐殺に関して「調査した限りでは、政府内にその事実関係を把握することのできる記録が見当たらない」という理由で「『遺憾の意を表明』する予定はない」という立場を表明した経緯がある。

関東大震災直後には国民の間にさまざまな流言飛語が飛び交った。写真は朝鮮人などに対する流言を広めないよう求める警視庁による注意書き。撮影時期は不明(写真:近現代PL/アフロ)