
よく言うなら、「華麗なる転身」、悪く言うなら「機を見るに敏の日和見主義者」である。
4月10日、韓国「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表が、次期大統領選に出馬宣言した。ソウル汝矣島(ヨイド)の党本部で記者会見を行う形ではなく、11分あまりのメッセージビデオを流したのだ。
次期大統領レースで目下独走中
周知のように、「戒厳令未遂」の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、4月4日、憲法裁判所から「罷免(ひめん)」を言い渡された。それによって、11日午後に寂しく大統領公邸を後にした。
その日を待ちきれないかのように、前日に李代表が出馬宣言をしたのだ。大統領選挙は、6月3日に実施される。
韓国リアルメーターが4月14日に発表した次期大統領候補に関する調査結果によれば、李在明代表が「大本命」である。実に48.8%もの支持率を得て、独走状態だ。
ちなみに2位は、旧与党「国民の力」の金文洙(キム・ムンス)前雇用労働部長官で、10.9%。3位が、出馬表明はしていないが、現在、大統領権限代行を務めている韓悳洙(ハン・ドクス)首相で8.6%。4位が、「国民の力」の韓東勲(ハン・ドンフン)前代表で6.2%、5位が、洪準杓(ホン・ジュンピョ)前大邱市長で5.2%だ(以下7人は省略)。
また、政党支持率では、李代表が率いる「共に民主党」が46.7%で、尹錫悦前大統領が牽引してきた「国民の力」が33.1%。こうした結果から見ても、今後1カ月半ほど続く選挙戦で、よほどの失言などがない限り、李在明大統領誕生は「ほぼ確定」と見てよいだろう。