「脱中国依存」のモデルケースはオーストラリア
中国との向き合い方について、韓国が参考にしているのがオーストラリアである。
朝鮮日報は4月22日付で<韓国以上に対中依存度が高くても…報復に屈せず中国に物言うオーストラリア>という記事を掲載している。
同記事は次のように述べている。
韓国以上に対中依存度が高かったオーストラリアであるが、米中対立の狭間で米国寄りの立場を明確にしたため、2020年から中国の経済報復を受けた。しかしオーストラリアは中国の言いなりにならず、逆に米国によるファーウェイ制裁に歩調を合わせた。また当時のモリソン首相は「武漢で発生したコロナの起源と感染メカニズムに対する国際社会からの調査に応じよ」と中国に強硬な態度をとり続けた。
中国はこれに対抗して、オーストラリア産の石炭、牛肉、ワインなど7品目の輸入を禁止した。
しかし、オーストラリアは対中輸出が減少した分、韓国、日本、インド向け輸出を増やすことで克服した。オーストラリアの輸出は2020年には一時小幅のマイナスとなったが、昨年は急増した。中国以外の貿易相手国とのパイプを太くすることで、見事に中国の圧力を跳ね返したのである。
「ピーク・ジャパン」を抜け出した日本、「ピーク・コリア」にはまる韓国
冒頭に示した中央日報記事によれば、最近の日本は「ピーク・ジャパン」とはほど遠いという。
今年1-3月の日本経済は0.7%成長し、韓国の0.3%を上回った。株価は連日30年ぶりの高値を更新している。4月だけで約200万人の外国人が日本を訪れた。消費者物価も4月には3.4%上がり、デフレ脱却が見え始めている。