ルフィ一味による広域強盗事件以降、闇バイト対策で政府がまとめた緊急対策は、AI(人工知能)を用いた闇バイト投稿の自動検知やSNS事業者への有害投稿の削除要請である。
だが実は、闇バイトの募集はアナログでもできる。昔は、公衆トイレに闇バイトの募集が貼られていた。「ネットがダメならアナログへ」と回帰しかねない。
闇バイト対策は初等中等教育から
こうみてくると、闇バイト根絶のためには、時間がかかるのが分かる。最も有効な方法は、やはり教育だろう。
若者の遵法意識を高め、労せずして大金を得ることなどできないという教育の徹底を初等中等教育段階から行い、闇バイトの有害性を認識させることが不可欠ではなかろうか。
併せて、堅実な人生設計をするためにも、キャリア教育の質を高めていく必要がある。大学卒業後に、自治体の採用試験を受けて教員になった先生方は職業社会の一角しか教示できない(コンビニのバイトや居酒屋バイトくらいの社会経験は期待できるかもしれないが)。
児童生徒に対して、様々な職業の選択肢を伝え、山あり谷ありの生き方の実例を示すためにも、学校社会の垣根を越えた教育体制によって、様々な専門家の参画がまたれると考える。