鉄道を存続させるために鉄道以外の事業にも注力
──銚子電気鉄道は全線の影響距離がわずか6キロあまり。運賃収入は限られているのではないかと思いますが。
竹本氏:利用者が減少し続けている中で、鉄道を存続させることは並大抵のことではありません。当社は営業距離も短いですから、鉄道運輸のみでの黒字の計上は難しい。
それでは鉄道運輸が赤字であるとして、その赤字を埋めてゆくものは何なのか。それを見つけ出さなければならない。当社の場合はご存じのように、「ぬれ煎餅」や「まずい棒」などの食品販売が成功したおかげで今日があるわけです。
つまり、逆説的ではありますけれど、鉄道を存続させるために、鉄道以外の事業に注力していかなければならないのが現代という時代だということです。それはJRさんでも事情は同じだと思います。
──鉄道会社による、いわゆる「エキナカビジネス」が、マスコミでもしばしば取り上げられています。
竹本氏:大手の鉄道会社でさえも、関連事業が経営の大きな柱になっています。中小私鉄ではなおさら鉄道以外を強くする必要があります。さまざまな事業をリンクさせて、それを収益に結びつけていかねばなりません。
できることなら、収益の柱が3本欲しいところです。柱が2本より3本のほうが倒れにくくなります。