千葉県の銚子駅と外川駅(いずれも千葉県銚子市)の間を結ぶ銚子電気鉄道は、路線全長わずか6.4kmの地方ローカル線。これまでに何度も、廃線の危機に瀕してきた鉄道である。しかし、危機が訪れるごとにさまざまな方策が手掛けられ、今日も運転を続けている。コロナ禍の到来など、逆風が吹き続けてきた中で、いかにして路線を守り続けてきたのか。その秘密を、同社の竹本勝紀社長に聞いた。
(池口 英司:鉄道ライター・カメラマン)
名産のキャベツとメロンを使ったメニューも検討
──2月25日に銚子と外川を1往復半する企画列車の試運転を行いました。この列車ではモニターの参加を募り、車内で「銚子の食」を詰め合わせたお弁当が出されました。食事を楽しむことができる列車が全国で運転されていますが、銚子は海の幸も、野菜も、果物も美味しいところです。銚子電気鉄道にも、地産の食材を楽しめる列車が登場するとうれしいです。
竹本勝紀・銚子電気鉄道社長(以下、竹本氏):車内で食事を楽しめる列車の運転は、まだ計画を進めている最中で、コロナ禍の動向についても慎重に見極めていかなければならない段階です。
ご存じのように、この銚子には美味しいものがたくさんありますから、それを全国の方に知って頂き、「食は銚子にあり」というイメージが定着すれば良いと考えています。
──銚子産の食材といえば、キャベツも名産ですね。「灯台印キャベツ」というブランドで、すでに全国区になっています。
竹本氏:銚子の名産にはキャベツのほかにメロンもあります。キャベツとメロン。これを掛け合わせて「キャメロン」だ、と。アメリカの有名な女優さんの名前に引っかけて、「キャメロンでやんす」というメニューが作れないかな、と今考えているところです。皆で楽しく食することができるものになれば良いですね。