新型コロナウイルス感染症によって学校の環境ががらりと変わった

 4月になり、新たな生活のスタートを切られた方も多いと思います。そこで今回は、私自身の大学教官としての過去25年を振り返り「伸びる新人と潰れる新人の分かれ道」についてお話ししましょう。

 1999年に大学の教壇に呼ばれ「題名のない音楽会」の音楽監督など商用の楽隊業を後手に回して、今年で25年目に入りました。

 四半世紀と言えば短くない時間です。当時18歳だった若者もすでに40歳を回って中間管理職。私の最初の院生、今井健君は、現在は東京大学准教授として先端研究と後進の育成に充実した生活を送っています。

 同時にこの25年間、いろいろな意味で苦境に立ち、破綻を経験した元学生も少なからず存在します。というより、そうした人の方が絶対数は多いのが実情です。

 何が、両者の運命を分けたのか?

 今年大学など新たな学校に進学した人、また新社会人としてスタートを切った皆さんに、実例に基づいて、成功と失敗の分かれ道をお伝えしましょう。どうかご参考になさってください。

 まず、今年大学に進学した皆さん、あるいはそういうお子さんをお持ちの親御さんに、学生生活の送り方、もっと露骨に書けば、成功する学生生活のコツをお教えしましょう。

「大学生時代4年の過ごし方」は20世紀から2010年年代までと、今現在と、短期間のうちに激変していることに注意されることをお勧めします。

 親御さんは「昭和な大学生」の常識で違うことを言うかもしれませんが、真に受けても損をするのはご本人です。

 何が「大学生生活」を変えてしまったのか?

 新型コロナが、遅れるだけ遅れていた日本のアカデミックな時計の針を少し世界標準に近づけてしまった。

 それを知らないと、若い時代の数年を棒に振ることにもなりかねないと危惧します。