昨年3月27日、ミャンマーの首都ネピドーで開催された国軍記念日の軍事パレードで行進する兵士たち(写真:新華社/アフロ)

 軍事政権による一般市民への圧迫や抵抗勢力への攻撃・殺害が続くミャンマーで、またとんでもない事態が起きた。20歳未満の少年ら若者5人が軍兵士らによって虐殺されたのだ。犠牲となった若者の中には15歳の少年も含まれているという。

 発見された少年らのうち3人の遺体は手足が切断されたり斬首されたりしていたばかりか、集落内に「さらし首」にされた。

 別の村落でも軍による住民への無差別攻撃によって市民ら16人が殺害され、さらに別の場所でも2人が少年らと同じように斬首されていた。こうした軍による人権無視の攻撃・殺害は、今年2月に軍政が戒厳令の布告地域を拡大して以来、目立つようになっている。

独立系メディアの報道で明らかに

 反軍政の独立系メディア「ミャンマー・ナウ」や「イラワジ」、米系ネットメディア「ラジオ・フリー・アジア」などは、3月5日までにミャンマー北西部サガイン地方域ミンム郡区で起きた住民や抵抗勢力メンバーへの残虐な殺害を生々しい写真入りで報じた。

 少年5人のうち斬首された3人の生前のまだ幼さが残る表情の写真と同時に斬首後に生首が竹の塀上や荷車、地面などに放置されている写真や手足が切断された胴体の写真などを「生々しい画像が含まれており、一部の読者を動揺させる可能性があります。コンテンツ表示は慎重に行うことを勧めます」との警告を付して掲載している。

斬首された少年たちの生前の姿(「ミャンマー・ナウ」より)