ちなみにジャンボジェットの副操縦士の年収は、小型機の機長よりも高い。ジャンボジェットの機長ともなれば、待遇を含めて全てのパイロットが憧れる最終ゴールのような存在であり続けたのである。

 このようなジャンボジェットについて、その歴史から始まって機体の特徴や操縦テクニックに至るまで筆者がまとめた書籍『747 ジャンボ物語』があるので、関心のある方はぜひお読みいただきたい(JAL123便の事故や、その原因とされた油圧システムの改善点の解説も盛り込んでいる)。

ボーイング747について筆者がまとめた書籍『747 ジャンボ物語

なぜ大型機の需要が減ったのか?

 さて、このように航空界に革命をもたらしたジャンボジェットであったが、時代とともに需要が減って双発エンジン(搭載エンジンが2基)の小中型機に取って代わられるようになった。

 それは主に経済面の理由からであった。オイルショックによる燃料費の高騰やリーマンショックなどによる経済の不安定化によって、ときに大量の空席を運ぶことになる大型機よりも、座席数は少なくてもいつも満員に近い状態で飛んだ方が収益性がよいとの考え方から小中型機の需要が増えていったのである。

 搭載エンジンの数だけみても、ジャンボジェットのような4基より、2基(双発)の方が燃料が少なくて済むのは当然のことだ。

 こうして現在稼働中の747旅客型は、世界でわずか44機にまで減少している。背景には、2020年に発生した新型コロナのパンデミックによる航空需要の減少により、英ブリティッシュ・エアウェイズが747旅客型の退役時期を4年前倒しすることを決定したように、747を運航する航空会社が相次いで同様の措置を取ったことがある。