このように、「超円安」を拱手傍観するかのような黒田総裁の態度を、海外はどう見ているのか。私は、香港で投資会社を経営する香港人の知人に、緊急で話を聞いた。以下は、一問一答である。

ゼロ金利政策はゼロコロナ政策と同じくらい滑稽

――本日、FRBのパウエル議長がさらに0.75%の利上げを発表した後、日銀の黒田総裁が、真逆の「ゼロ金利政策」堅持を発表した。こうした日本の動きを、香港の金融業界はどう見ているのか。

「一言で言えば、黒田総裁の『ゼロ金利政策』は、中国大陸で習近平主席が固執している『ゼロコロナ政策』と同じくらい滑稽な政策だ。

『ゼロコロナ政策』が、なぜ滑稽か。それは、コロナウイルスが、2020年の初期の頃から大きく変異して、感染はしやすいが重症化はしにくいオミクロン株に変わったのに、中国だけが相変わらず、2020年と変わらない政策に固執しているからだ。

 同様に、日本がアベノミクスを始めた2013年頃と較べて、コロナ禍やウクライナ戦争を迎えた現在は、金融を取り巻く環境が一変している。だから世界中が、新しい時流に合わせた対応を取っているわけだ。

 それなのに、日本だけは十年一日のように『アベノミクスの化石』に固執している。そもそも、アベノミクスの提唱者も、いまはもう故人ではないか。

 日本は、中国の『ゼロコロナ政策』を嗤(わら)っているのに、どうして自国の『ゼロ金利政策』を滑稽に思わないのか?」