9月22日の金融政策決定会合終了後、15時半から行われた日本銀行の黒田東彦総裁の記者会見は、これまでになく緊迫したやりとりとなった。私は1時間6分に及んだ会見を、インターネット生中継で見たが、これが「お公家クラブ」と冷やかされる日銀記者クラブかと思うほど、記者たちも熱くなっていた。 特に、黒田総裁が、これまでの金融緩和と「ゼロ金利政策」の方針を変更しないばかりか、「必要によっては追加の緩和措置も考える」と発言した後、記者たちも遠慮仮借のない質問を浴びせるようになった。 こうした日銀の黒田総裁と対照的な対応を見せたのが、アメリカのジェローム・パウエルFRB(米連邦準備理事会)議長だった。日本時間