「反乱法」で空挺師団出動命令も

 中間選挙後の不穏な事態よりもっと深刻な問題がある。トランプ氏が訴追された場合だ。

 トランプ氏の弁護団は、FBIが押収した機密文書の精査に第三者の「弁護団は「特別管理者」(スペシャル・マスター)の介在を要求、米連邦フロリダ地裁裁判長はこれを認めるなど、9月に入って反転攻勢が功を奏している。

 だが「しょせん時間稼ぎに過ぎない」(米司法省関係筋)。

 中間選挙まで60日を切ったため、11月8日以前にトランプ氏が訴追されることはなくなったが、11月8日以降、年内から年明け、いつメリック・ガーランド司法長官が訴追を命じても法的にはおかしくない。

(バイデン氏が大統領経験者であるトランプ氏の訴追をやめさせる大統領令でも出せば、別だ)

 トランプ氏もむろん訴追されることに怯えている。

 同氏は9月15日、保守系ラジオとのインタビューでこう予防線を張った(というよりも「先制攻撃」(Preemptive Attack)を仕掛けたといったほうがいいかもしれない)。

「もし私が訴追されたら、この国は今まで経験したことのないような大きな諸問題(Big Problems)を抱えるだろう。米国民は誰一人としてそんなことになるのを望んでいないと思う。

「脅かすつもりはないが、むろん米国民はそんなことは支持しないだろう。これはあくまでも私の個人的見解だが」

https://www.washingtonpost.com/politics/2022/09/15/trump-justice-department-investigation-fbi-search/

 トランプ氏の腹心、リンゼイ・グラハム上院議員(共和、サウスカロライナ州選出)は、「諸問題」の中身について8月、こう述べていた。

「トランプ氏が訴追されたら、暴動が起こるだろう」

 トランプ氏の発言を受けて、民主党のリチャード・ダービン上院司法委員長(前上院院内幹事、イリノイ州選出)は直ちにこうコメントした。

「実に危険なレトリックと言わざるを得ない。2021年の米議会襲撃と同じような暴力沙汰をやるよう扇動する発言だ」

 万一、トランプ支持派の過激分子が一斉蜂起した場合、バイデン氏はどうするか。