そもそも、今年(2022年)3月のシリーズ開幕戦(三重県鈴鹿サーキットで開催)の時点で、マシンの鉄製のロールゲージの上部が、アイサイトが装着できるような形状に加工されていた。シリーズ中のどこかのタイミングでアイサイト導入の可能性を示していたのである。

 今回マシンに装着されたのは量産型アイサイトのユニットで、実際に機能を作動させたのは練習走行のみ。予選中や決勝レース中は使用していないが、参戦ドライバーの一人である山内卓人選手は、「レース(環境)でのアイサイト活用は以前から魅力を感じており、今後が楽しみだ」とコメントしている。

 スバルは「今後、(決勝)レースで活用するかどうかはまだ分からないが、FCY(フルコースイエロー)でのクルーズコントロールの使用を含めて検討をしていきたい」という。

 FCYとは、決勝レース中にコース上で事故が発生したり故障車がいる場合、全車両が先導車の後ろを走り、コース全域で追い越し禁止の低速走行をするというレース規定である。FCY中は、ドライバーは車内でマシンの各種データを確認したり、ピットと無線交信してマシンの状況を伝えて今後のレース戦略について情報交換する。

 その際、前車の後ろを一定間隔で追従走行するアイサイトのクルーズコントロール機能を使えば、ドライバーはそうした作業をリラックスしながら的確に行えるようになるかもしれない。

「Team SDA Engineering BRZ CNF Concept」の運転席周辺(筆者撮影)

 スバルは、次戦のスーパー耐久第6戦(10月15~16日に岡山国際サーキットで開催)の練習走行でもアイサイト搭載のマシンを走らせ、データ収集を行う予定だという。