上半期の貿易赤字幅としては、1997年の91億6000万ドルを超えて最大だった。

 韓国経済は、1990年代末のIMF危機を経て、半導体など付加価値の高い製品の輸出を増やして経済成長を続けた。

 さらに中国向けの輸出も増やし、貿易黒字も定着していた。

 それが一気に巨額の赤字になってしまったのだ。巨額の貿易赤字で産業界にも不安が高まっている。

 赤字になった理由は、輸入が急増したからだ。

半導体を中心に好調な輸出

 韓国経済を支える牽引役である輸出は依然として好調だ。

 1~6月の輸出金額は3503億ドルで前年同期比15.6%増になった。輸出金額は過去最高を記録した。

 輸出主力15品目のうち造船を除く14品目が前年同期比でプラスだった。

 特に良かったのが半導体だ。輸出額は690億2000万ドルで同20.8%増だった。6月の輸出額は123億5000万ドル。14カ月連続して100億ドルを超えた。

 輸出全体の2割を占める半導体は依然として好調だった。

 上半期の輸出金額を見ると、石油化学(300億9000万ドル、前年同期比16.0%増)、石油製品(303億8000万ドル、同89.3%増)、鉄鋼(207億7000万ドル、同26.9%増)、ディスプレー(108億1000万ドル、同17.5%増)など大型製品が2ケタの伸び率だった。