韓国では史上初の3連続利上げの可能性が濃厚だ(写真は韓国銀行、ロイター/アフロ)

 韓国の中央銀行である韓国銀行は2022年7月13日午前中に金融通貨委員会を開き、基準金利(政策金利)を史上初めて3回連続で引き上げた。

 一気に0.5ポイント引き上げたのも初めてだ。

 6%に上昇した物価を抑える目的だが、景気への悪影響の懸念もある。

 経済の先行きは尹錫悦(ユン・ソンニョル=1960年生)政権の支持率にも大きな影響を与えることは必至だ。

 韓国メディアはここ1週間ほど、「利上げ」を既成事実のように報道していた。

ビッグステップか?

 韓銀は金融通貨委員会の通貨政策決定会議を年に8回開く。利上げすれば、4月、5月に続いて会議がなかった6月を除いて7月で史上初めて3回連続での利上げとなる。

 しかし、利上げはもはやニュースではなく、焦点は利上げ幅に集まっていた。

「ビッグステップはあるのか?」

 韓国メディアや金融、産業界が注目しているのが利上げ幅だ。韓銀は今の金融通貨政策が始まった1999年以来、0.25ポイントの範囲で金利を上下させてきた。

 ところが、今回は「0.5ポイントの利上げ」つまりビッグステップがあるかどうかが関心事なのだ。

 頭の痛い問題だ。韓銀の最大の悩みが、「物価」か「景気」かだ。