お酒の苦手な日本人と和食にほどよくマッチした焼酎

鮫島:日本人の約6割はお酒に弱い体質だといわれています。日本人、いわゆるモンゴロイドは悪酔いの原因であるアセトアルデヒドを分解する酵素を持っている人が少なく、体質的に飲めない人が多いのです。

 しかし、日本文化の中でも酒宴は重要なイベントの一つで、酒の席は断りにくいという風潮もありました。お酒が飲めない人も飲める人も一緒に楽しめて、なおかつ長時間楽しむことができる、そんなお酒を必要としていたという文化的背景があったのです。

 そのためには、度数が低く、なおかつ繊細な、和食と合うようなお酒がぴったりでした。中華料理のような、脂っこくてスパイスの効いた料理には高濃度のアルコールが合いますが、和食には薄めて飲む焼酎や清酒程度のアルコール度数がほどよくマッチしていたといえます。

──焼酎のお湯割りを作る際、お湯が先か焼酎が先かという疑問をよく聞きます。どちらがおすすめでしょうか。

鮫島:これは昔からよく議論されていることですが、私のおすすめはお湯を先に入れる作り方です。お湯を先に入れることでコップが温まり、焼酎を注いだ時に対流が起きやすくなりますし、ほどよくお湯の温度をさげることができます。

 コップが温まっているため、飲みごろといわれる40度前後の温度が長続きするのもポイントです。逆に焼酎を先に入れ、お湯を後から注ぐと対流が起きにくく、混ざりにくくなってしまいます。

──焼酎初心者向に向けて、おすすめの飲み方や焼酎の選び方はありますか。

鮫島:かつては、焼酎の産地である鹿児島県でも、特に女性にとって焼酎はとっつきにくいお酒でした。ですが、今は香り高さを売りにした商品やおしゃれなボトルに詰められた焼酎、度数の低いものなど女性への飲みやすさを考慮したものも数多く出回っています。

 焼酎をどのように選ぶかということですが、まず3つのタイプがあることを頭に入れておくといいと思います。

 まずは芋焼酎に代表される伝統的なタイプ、2つめは麦焼酎に代表されるようなあっさりとしたクセのないタイプ、そして最後はウイスキーのように熟成したタイプです。それぞれの原料の焼酎が、この3つのタイプを持っています。

 麦焼酎といっても一般的な淡麗なものから焼酎らしさを前面に出した商品もありますし、当然、樽に寝かせたタイプもあります。この3つのタイプを知り、次に原料を選ぶことで自分に合うものが見つかるかもしれません。酒屋で店主と相談する際の指標にしてみてはいかがでしょうか。

 また飲み方も、焼酎そのもののおいしさが味わえるロックや、ふんわりとした風味を楽しめるお湯割りなどいろいろな方法があります。ご自分の好みを見つけ、いろいろな飲み方を楽しんでみてください。