この状況下で「K防疫の成功」を宣伝する厚顔ぶり
状況は日増しに深刻化している。だが、選挙で敗北した文在寅政権は、もはやコロナ防疫に対する意志すら喪失したらしく、やっていることと言えば、今も「功績」と自称するK防疫の宣伝だけだ。
大統領府は20日、ウェブサイトを通じて「文在寅政府の国民報告」というタイトルで文政権5年間の国政運営の成果を盛り込んだ「オンライン白書」を公開した。なんとそこでは文在寅政権の代表的な業績として「K防疫」を強調し、「国民の高いワクチン接種への参加により、韓国は世界的に高いレベルの予防接種率を達成し、オミクロン変異の拡散にも関わらず重症化率及び致命率は減少している」と、現実離れした自画自賛を並べている。
1日に死亡者数429人という過去最多を記録した17日には、コロナ防疫担当部署の保健福祉部が「正確に区別することはできないが、現場によると死者の50%はオミクロンの影響というより、基礎疾患による死亡にオミクロンが軽く感染した状態」とし、見苦しい責任回避の醜態をさらした。
コロナ防疫司令塔を担っている金富謙(キム・ブギョム)首相もまた、フェイスブックで「私たちは今まで、コロナ状況で(世界どこよりも)最もまともに対応していると申し上げることができる」と、K防疫の宣伝に一役買った。さらに「一部のメディアには『各自図生』だとか、『国家が国民を投げ捨てた』といった不安と混乱を助長する扇情的な記事があふれている。メディアの批判も韓国共同体が危機を克服するのに役立つ方向に向かってほしい」と述べ、メディアに警告状を突き付けてみせた。
5月に発足する尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は、コロナ対策を最優先の国政課題に据えている。尹次期大統領は、文在寅政権のコロナ防疫を「政治防疫」と批判してきただけに、現実を反映した対策をまとめるという方針を伝えた。だが文在寅大統領の残りの1カ月の任期の間、韓国国民は無責任な「コロナ放置」をなんとかして凌ぎ、生き延びるしかないようだ。