自動販売機で売られている缶入りのコーンスープ。最後、コーンを出すのに苦労するが・・・。

 3月の声を聞き、ようやく冬も終わりだ。今年の冬は、駅のホームや街角にある飲料の自動販売機(自販機)が気になった。

 飲料の自販機に並ぶものといえば、缶コーヒーにお茶、清涼飲料水など。だが、定番の飲料以外に、お汁粉や甘酒、コーンスープといった冬ならではのものがバラエティに富んでいた。

 特に目立ったのは、スープ類である。以前から、コーンスープは見かけたが、それのみならずオニオンスープ、味噌汁、カレースープにサムゲタン、さらには「だし」まであった。

進化するコーンスープ

 自販機のホットドリンクで人気があり、缶スープの定番といえば、コーンスープだろう。出先でお昼を食べる時間がないとき、小腹がすいたときなどに便利だ。特に、寒い冬に暖かいコーンスープはありがたく、濃厚な風味のうえにコーンの粒まで入っていて、食べ出(飲み出?)もあった。

 ただ、そのコーンがどうしても缶の中に残ってしまい、最後まで食べ切れないことがストレスだった。駅のホームで、人の目も顧みず派手に缶を振り回してみたものの、食べ切ることができず、泣く泣く空き缶を捨てたものだ。

 その解決法を偶然、インターネットの記事でみつけた。缶の飲み口の下の部分を押して凹ませればいいと流体力学の先生が解説していた。飲み口の下に小さな山を作れば、少しずつコーンが流れ飲み切れるのだそうだ。

 スープメーカーも努力していて、飲み口を大きくしており、缶の上部を凹ませた缶入りのものもすでにあった。凹ませた缶入りスープを試してみたが、従来缶のものよりは出やすいものの、すっきりと全部コーンが出きった気分にはなれなかった。

 さらに、ふた付きの缶に入ったコーンスープを発見。開け口のつまみを引いて缶を開けるのではなく、アルミ製のふたで開け閉めする缶である。ふたの内側は、密着性を高めるために白い樹脂で覆われている。こちらは飲み口が大きいので、コーンの残量が分かるし、食べている途中でふたをして、缶を思い切り振ることもできた。おかげで、コーンを食べ切ることができ、気分はすっきりした。缶も進歩していると感心しつつ、コストはかかっているのだろうと思う。