このような経済情勢を反映してか、リスクが低く手軽に行うことができる投資への切り替えが進みつつあります。特にフィンテックなどになじみがある若年層でこの傾向が見られます。

今年の投資動向の変化。「后疫情时代国人财富管理报告」の数字を基に筆者作成

 アリババが提供するフィンテックサービスの一つ「余額宝」(Yuebao)では、2019年と2020年の比較で90年代生まれの投資信託購入金額が40%以上増加しました。テンセントの「騰訊理財」(Tencent financial management)というフィンテックサービスでは、2019年と2020年の比較で30%以上の増益を達成しています。

 アリババもテンセントも「1元」(約15円)から投資ができます。90年代以降の生まれのうち60%が、毎日20元程度の少額投資を行っており、「奶茶銭」(ミルクティー一杯分)の投資として一般化しつつあります。

 これまで中国において90年代生まれは「貯金ができない世代」、「親世代からの援助で成り立っている世代」という認識を持たれていました。しかし親世代よりも10年以上早く資産形成に乗り出すとも言われていて、「良く遊び、賢く使い、細かく投資する」という消費スタイルが今後ますます広まるかもしれません。