オンライン化する前の広州交易会(中国輸出入商品交易会)展示会場の様子(写真:新華社/アフロ)

新型コロナウイルスの影響で、商品の展示や商談を行うイベントの開催が難しくなっている。そんななか、出展者3万弱という巨大規模のオンライン展示会が開催されている。オンラインならではの展示内容を、中国在住の加藤勇樹氏がレポートする。(JBpress)

(加藤勇樹:香港企業Find Asia 企業コンサルタント)

 出展者約2万9000という世界有数の規模で展示・商談を行うイベントがオンラインで開催されています。そのイベントは広州交易会。6月15日から24日までの開催で、もちろん日本からも参加できます。

 本来4月~5月に予定されていたものを、新型コロナウイルスの影響で急遽オンラインに変更。巨大規模のイベントを1カ月半の遅れで完全なオンラインでの開催に切り替えることができました。そのオンライン展示の概要をご紹介します。

年2回開催の巨大展示会を急遽オンラインに

 まず最初に広州交易会について説明しておきましょう。

 広州交易会(広交会、中国輸出入見本市)は、日本ではあまり知られていませんが、中国で最も権威があり、規模も大きい国際商品展示会です。商品の展示・説明だけでなく、その場での商談も行われます。

 1957年から毎年春と秋の2回開催されており、今回が127回目の開催です。主催は中国商務省、広東省政府、中国貿易センター。昨年までの会場は、中国広東省広州市にある中国輸出入フェアコンプレックス(広州国際会議展覧センター)でした。

従来広州交易会の会場となっていた中国輸出入フェアコンプレックス (画像はhttps://www.cantonfair.net/ja/location/1-guangzhou-canton-fair-complexより)