新しい挑戦

 鄭義宣会長時代は、新しい挑戦の時代だ。

 2018年に総括首席副会長に就任して以来、鄭義宣氏は、繰り返し「自動車産業の大転換」を強調してきた。

 EV(電気)車、燃料電池車、自由走行、カーシェア・・・自動車産業は100年に1度と言われる大変革期にある。

 父親、祖父の時代は、先行する海外メーカーを目標にして追いつき追い越すことを目標に全力疾走してきた。

 トップダウン式の意思決定で不可能とも思える目標を定めて、走りまくる。韓国のオーナー経営の強みをいかんなく発揮してきた。

 やっと世界の主要メーカーに浮上したと思ったら今度は、大転換期だ。

 これまでのように海外先行企業の動向をベンチマークにして「追いつき追い越す」やり方で間に合うのか。

 現代自動車グループ内でも、EV、燃料電池車などの取り組みが遅れた、との反省があり、鄭義宣氏はここ2年の間にこれら未来分野の投資に思い切って舵を切っている。

 現代自動車グループは今後5年間で100兆ウォンを投資して、未来車分野でも世界の先頭集団に入ることを目指している。

 5年以内にEV車を100万台、10年以内に燃料電池車を50万台販売することを目指している。