ちなみに、厚生労働省の毎月勤労統計調査平成30年分結果確報を見ると、一般労働者の現金給与総額を労働時間で割った時給換算額は2528円、パートタイム労働者の時給換算額は1169円でした。

 もちろん儲かっている農家もいると思いますので、個々の差はあるでしょうが、農業という業種は平均すると給料が安いことがよく分かるデータだと思います。

 新規就農者を増やすのであれば、労働に対する対価をいかにして高めるかというのは国策として考えるべきだと思います。

 そうしないと、新規就農しても現実をみて辞めてしまうばかりで、農家の減少に歯止めはかからないでしょう。

 もちろん各自の経営努力も大事でしょうが、業界全体として水準が低いというのは、個々の努力の問題だけではないです。

 自分も農業と農業以外の仕事もしてきたので分かりますが、農業は天候の影響も受けやすく、また作る労力と経費(機械は高価なのに年間の稼働率は恐ろしく低い)に対して末端の販売価格が安く、他の仕事よりも経営を成り立たせる難易度は高いと実感しています。

 平成30年度の食料自給率はカロリーベースで37%、生産額ベースで66%です。

 また、食料国産率は、カロリーベースで46%、生産額ベースで69%、飼料自給率は25%となっています。

 いずれも100%を切っているので、本来であれば需要をオーバーしているわけではないのですが、海外から安い食料品が入ってくるために価格が低くなっており、これが農家の収入が時給換算すると低くなっている原因だと思います。

 海外から安い食料が入ってくるのは良いことだという考えもあるかと思います。

 しかし、新型コロナウイルス感染症のようなパンデミックが起こると、海外から食料の供給は止まる可能性もあります。

 また、国連とWTO(世界貿易機関)が「世界的食糧危機」の恐れを警告していますので、今後を考えると、国内で食料自給率100%を実現することは政府の使命だと思います。