Type45とは? 世界共通じゃなかった小麦粉の分類

パンのおいしさのカギのひとつはミネラル含有度にあり

2020.04.03(Fri)佐藤 成美

タンパク質と灰分で決まる日本の小麦粉

日本における小麦粉。

 日本では、天ぷらやお菓子づくりには薄力粉、パンづくりには強力粉、うどんには中力粉というように小麦粉を使い分ける。この3種類の違いはタンパク質含有量の違いによるものである。一番タンパク質含量が多いのは強力粉で11~13%、少ないのは薄力粉で6.5~8.8%。中力粉はその中間で8~9.5%である。他に、強力粉と中力粉の間には準強力粉もある。

 小麦粉に水を加えて練ると、小麦に含まれるタンパク質が粘りの強いグルテンを形成する。グルテンが多いものは製パンに向いているが、ふっくらしたケーキはつくれない。そのため、タンパク質の含有量で小麦粉の種類が分かれているのだ。

 さらに、小麦粉は灰分の少ないほうから順に、特等粉、1等粉、2等粉、3等粉、末粉に分類される。ミネラルは小麦の皮に多く含まれ、灰分の多い小麦粉は色が悪い。一方、高級な小麦粉は小麦の中心部、すなわち胚乳のみ粉砕しているので、色は白または淡い黄色である。

 小麦粉の原料である小麦の約9割は輸入品だ。輸入先の約半分はアメリカ、次いで、カナダ、オーストラリアが占める。同じ小麦でも品種や栽培時期、粒の色や硬さなどで特性が異なる。そこで、製粉メーカーは、タンパク質の多い硬質小麦を強力粉、タンパク質の少ない軟質小麦を薄力粉の原料にと使い分けている。また、いろいろな銘柄やロットの小麦粉を配合して、安定した品質にしている。

「日本では、タンパク質含量と灰分で規格が決まります。そのため、日本の小麦粉は『薄力粉の1等粉』とか、『強力粉の2等粉』というようにグレードを決めることができます」

 こう話すのは、工学院大学先進工学部教授の山田昌治さん。製粉メーカーでパスタなどの食品開発に携わり、現在は製パンや製麺のプロセスなどを研究している。

「このようにタンパク質含有量で規格を決めているのはほとんど日本だけ。それほど日本の小麦粉食品はきめ細やかな規格のもとに作られていることを意味しています」

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