感染者の対数グラフを見てみよう

 さてこうして対数リテラシーを高めて指数関数を読み取れるようになったみなさんは、当然、新型コロナウイルス感染者の対数グラフを見たくなったことでしょう。果たして直線でしょうか、それとも増加率の変化を示しているでしょうか。

 新型コロナウイルス感染者数の対数グラフを提供している、対数リテラシーの高いサイトをいくつか紹介しましょう。(そうでないサイトは、対数グラフの表示機能を備えることを強くお勧めいたします。)

・ジャッグジャパン株式会社提供の「都道府県別新型コロナウイルス感染者数マップ」
https://gis.jag-japan.com/covid19jp/
「日次累計」を対数目盛で表示できます。

・New York Times社の「Coronavirus Deaths by U.S. State and Country Over Time: Daily Tracking」
https://www.nytimes.com/interactive/2020/03/21/upshot/coronavirus-deaths-by-country.html
すばらしい使いやすさです。

・Dadax社のサイトWorldometerの「COVID-19 Coronavirus Pandemic」
https://www.worldometers.info/coronavirus/
グラフの「logarithmic」のタブをクリック。

結局、分かること

 上記のサイトのグラフを御覧になると、2020年3月下旬の時点で、多くの国や地域で感染者の指数関数的増加が進行中であることが分かります。日本を含め、いくつかの国で頭打ちの気配が見えるものの、増加を確実に抑えられた国は数えるほどです。

 世界の感染者は指数関数的に増え続けるのでしょうか。人口減と集団免疫という、はなはだ野蛮な「方法」によってしか、増加を止められないのでしょうか。

 幸いなことに、科学技術の進歩もまた指数関数的です。現在の人類は、新しい病気に対処するための、高度な知識とテクノロジーを持っています。新型コロナウイルスSARS-CoV-2は、新しい分子生物学、新しい医療を用意して待ち構えていた人類の前に、のこのこ現われた実験台のようなものです。

 新感染症の発生からたった数週間で、SARS-CoV-2が電子顕微鏡で捉えられ、RNA配列が明らかにされ、PCR検査が臨床に応用されるさまは、感動を呼び起こされるほどです。ほんの20年前には、こんなことは不可能でした。

 この調子だと、特効薬やワクチンの開発は時間の問題だと、筆者は楽観しています。しばらく経てば、この騒動も過去の記憶となるでしょう。それは感染者の増加が光速を超えるよりもずっと前でしょう。