リーダーが責任をとろうとしない。誰も成功させようとしない(そもそもが思いつきにすぎないから成功する可能性が低すぎる)。そんな中、時間だけが過ぎ、表面だけ取り繕い、「プロジェクトはめきめきと成果を出している」と粉飾することに力を注ぐことになる。

 いよいよプロジェクト終了が見える頃には、リーダーは責任を問われないよう、どこかに栄転する。こうして誰も責任をとらずに終わる。失われたのは、時間と多額の費用。

当事者意識が生まれるボトムアップ型

 トップダウン型は責任の所在が明確、と格好のよいことが言われている。しかし多くの人が現場で目にするように、実際には誰も責任をとらずに済ませていることが多い。部下はリーダーのせいに(当然)するし、リーダーは部下のやる気のなさに責任転嫁し、憤慨する。誰も責任をとらないまま、表面だけお化粧して、お蔵入り。結局ウヤムヤ。

 これに対しボトムアップ型の場合、リーダーも自分が目利きをし、選んだプロジェクトだと自負があるから、責任を自覚しやすい(リーダーの個性にもよるが)。自分から出たアイディアではないからこそ、自分が部下を守ってやらねば、という使命感を持ちやすいからだろう。部下も「私が発案したのだから」と、責任を全うしようとする。だから逃げない。立ち向かう。

トップダウン型に潜む矛盾

「責任の所在が明確」なはずのトップダウン型のほうが、責任をとる者がいなくなるという矛盾は、なぜ起きるのだろうか。

 それは恐らく「仲間のために」という意識が生まれにくいからだろう。リーダーは自分のアイディアを自慢したかっただけ、それが失敗に終わった場合、もはや恥ずかしい思いをしたくないだけ。部下はリーダーの思いつきを押しつけられてたまらない。ましてや責任なんか押しつけられてはたまらない。これでは「仲間のために」どころではない。