というのも、同様の理由で単位が出なかった人が、今までにもたくさんいるはずですから、それとの平等性も確保せねばなりません。

 報道は「警察は、リポートの提出をめぐって准教授と口論になり事件に至ったとみて、いきさつを調べています」と伝えますが、上記のような大学のメカニズムまで警察が踏み込むことはあり得ません。

 読者の方が本件、現時点で深い理解をお持ちと考えていただいていいと思います。

 つまり、この学生は単位というのは「先生が出してくれ、先生に誤りに行けば何とかなるものだ」という程度の短慮、狭い了見しかもっていなかったわけです。

「単位を出せるはずの先生が。出さないという、不合理だ」という念頭で、幼稚園児が「先生のばか ばか」と、拳で先生のエプロンを叩くのと、あまり変わらない精神構造です。

 しかし、ハサミで准教授の頸部を狙って「先生のばか、ばか」と「何度も刺した」ということだと思われます。

 先生にとって不運だったと思うのは、この科目が実験なのか何なのか分かりませんが、多分必修科目だったのでしょう。単位が出ないと留年などあり、犯人学生も逆上したのだと思います。

 必修ということは、教師も生徒も、相手を選べないということです。

 強制的に学校がアサインし、生徒はその先生に指導してもらわねばならず、先生もその学生を担当せねばならない。

 この犯人にはっきり見て取れるのは「自己中心的で幼稚な思考と、暴力的な行動との短絡」です。

 かっとなって発作的に刺したなどとの記事もありますが、前日に「その目的」で、はさみを購入などという活字も目にします。つまり、今後の捜査を待つべきかと思いますが、ろくな話でないのは間違いありません。