しかし、今日の成績発給システムは、ほぼすべてが電算化されており。粛々と進めていくしかない、ある意味、非人間的なプロセスになっています。

 病院で、午前中の診療受付締め切りに間に合わなかったけれど、急患なので先生どうか診てください・・・といった遅れであれば、様々な酌量もあってよいと思います。

 しかし、学部3年の平時リポートのようなもので提出に遅れたものを一つひとつ例外措置していたら、教員も事務職員も、とてもではないですが手が回りません。

「単位をあげない」というのは個人の意地悪ではなく、ルールを守って大学が動いているだけなのです。

 大きなシステムの当たり前のこと、最低限守らなければならない約束であることを背景とともにまず記します。

 そのうえで「単位をくれない」から「逆上して」「ハサミで」「首を何回も刺し」大量の出血を負わせる殺人未遂に及ぶという愚挙を検討してみましょう。

幼児化するサービス顧客

 人はどういうとき、逆上するでしょうか?

 行き場のない怒り、不条理、あるいは、当然と思っていることが通らない、などの折に、逆上して人を殴ったり、怪我をさせたり、場合によっては刺したりすることがあるように思います。

 つまり、この犯人にとって、単位というのは「謝罪」に行けば、「当然発給されるもの」であるという、根本的な誤解と「甘え」があったのではないか、と思われるわけです。

 現実の、今日の大学での単位発給業務というのは、上記のように事務フローが確定しているのに加え、成績発効の資料保存も義務づけられており、納得のいかない成績があれば、理由の開示請求も、少なくとも私の勤務する大学では、学生に認められています。

 仮にこの学生が、実験単位がついておらず「不満だ」と申し立てをすれば、「あなたは1月10日の提出期限にリポートを提出しませんでした。よって自動的にそこで今季の単位発給はなくなります」と整合した解答があり、そこまでで終わりです。