第1回の着陸で得たものとは

 そして、藤本副所長は「そもそも第1回の着陸で得たのは試料だけでしょうか」と問いかける。

「約1年前にはやぶさ2がリュウグウに到着したときには、科学者はみな『着陸できるのか』と驚いた。だけどチームは必死に技術を磨いた。いい野球選手は、アメリカ大リーグの最初の打席でピッチャーの球の速さにびっくりしても、3打席ぐらいからヒットを打つでしょう。はやぶさ2チームも大リーグ級。リュウグウはもはや彼らにとって特殊な場所ではない。その舞台で活躍している」

 つまり第1回着陸で得たのは、試料だけでなく、「こうやれば着陸できる」「価値があればトライする」という技術と自信と方法論だ。

はやぶさ2の動きを説明する久保田孝JAXA宇宙科学研究所研究総主幹。

 はやぶさ2チームは一丸となって検討を進めてきた。平常心で第2回着陸を迎えていると久保田孝JAXA宇宙科学研究所研究総主幹。

「第1回タッチダウンは成功しました。2度できるかは分からない。宇宙探査は想像もしないことが起こりうる。でも時間をかけて用意周到に、挑戦できる状況がそろいました。これは、はやぶさ2にとってある意味正念場です。果敢に挑戦して成果を得たい」

 平成で成功を重ね、進化してきたはやぶさ2。令和でも成功し、さらなる進化を!