2億2000万年前の恐竜の化石を発見、アルゼンチン

アルゼンチン西部サンフアン州の国立公園内で発見された、2億2000万年前の恐竜の化石。サンフアン大学Institute and Museum of Natural Sciences提供(2019年4月10日公開)。(c)AFP PHOTO / IMCN OF THE SAN JUAN UNIVERSITY〔AFPBB News

 このところ、北極やシベリアの「永久凍土」の中から、太古の生物遺骸が生きたままのような状態で発見されるニュースが続いています。

 例えば、3万年前の「ホラアナライオン」の赤ちゃんが凍ったままの形で発見されたり、やはり同じ頃の凍土から、狼成体の頭部が発見されるとか、そういったニュースが続いて報じられました。

 何も数万年前の動物ばかりではなく、数百、数千年前の人間の遺体なども発見されており、要するに「冷凍保存」されていた遺骸が掘り出されるケースが相次いでいる。

 明らかに、地球温暖化の影響で氷が解けているわけですが、これについて少し前に触れた「チバニアン」騒動で触れた問題の延長を、少し考えてみたいと思います。

化石年代と物理年代

「チバニアン」という地球誌の年代が日本の地名に基づいて命名されるべき根拠として「地磁気反転」という本質的な現象を解明した日本の地球物理学者、松山基範の仕事があったことに触れました。

 その中では、長い地球の歴史、またその地誌を調べる研究史の中で、より古い時代の区分は化石によって示されたけれど、松山の仕事は地磁気という別の物理指標に基づいて年代を示している、という表現をとりました。

 これは、ある意味で正しく、ある意味で不正確だと思います。

 確かに「古生代」つまり古い生命の時代と「中生代」真ん中くらいの生命の時代というのは、その時代の地球を支配した生物の違いによって区分されています。

 三葉虫やアンモナイトが繁栄した時代を「古生代」と呼びますが、それは彼らが「繁栄した時代」であるとともに、その時代が終わって次の時代に移ることも意味しています。

 このことに注意しなくてはなりません。

 つまり、繁栄の後には衰退が来る。もっとはっきり言うなら、大絶滅という現象が起きるわけです。