トランプ氏が駐留米軍の撤退示唆、日韓は同盟堅持を強調

都内の首相官邸で記者会見に臨む菅義偉官房長官(2015年3月19日撮影、資料写真)。(c)AFP/YOSHIKAZU TSUNO〔AFPBB News

 既に報道されている通り、2月22日、衆議院の予算委員会で、厚生労働省は「毎月勤労統計」の調査手法変更に関する電子メールを公開しました。

 そこには、厚労省が有識者による検討会の状況を鑑定関係者に同時進行的に報告していることや、「委員以外の関係者」からの「意見」の提出があったことが記されていました。

 さらには、それによって検討会が予定していた「総入れ替え方式が適当」という結論が、取りまとめの直前に変更されるという方針転換の経緯も明記され、波紋を呼んでいます。

 このメールは、有識者検討会の座長であった阿部正浩・中央大学教授と厚労省担当者との間で取り交わされたものとのことで、同省が阿部教授から提供されたメールをそのまま提出したものとされます。

 またすでに国会審議の過程で、検討会の取りまとめの結論に対して「意見」を述べ、結論の変更に導いた「委員以外の関係者」が、中江元哉首相秘書官(当時・現・財務省関税局長)であると、根本厚生労働大臣が認めているという状況です。

 事実であれば、かなり由々しきものと言わねばならなさそうです。

 ここでは特に「統計の取り方」を左右することの危うさを、とりわけAIに引きつけて考えてみたいと思います。

 実は、昨今AI、AIと言われる「第3次ブーム」のAIは、統計的推測が全盛となっていることに注意せねばなりません。

 そこで言う「統計」あるいは「推定」などと、いま問題になっている「統計」は、そのまま同じものではありませんが、前者つまりAIが検討すべきデータとして後者のような素データ(つまり、いろいろ手心が加わった数値)を食わせてしまうと、AIもへったくれもないことになってしまうのが、最低最悪なところです。

 電子計算機の世界では、昔から「クズを入れれば、クズが出る(Garbage in garbage out)」と言われます。

 ちなみにウィキペディアは、この言葉を<「『無意味なデータ』をコンピューターに入力すると『無意味な結果』が返される」という意味>と解説していました。