旧ソ連時代の映画館に「エンドロール」 保存か解体か? モスクワ再開発の波

保存か解体か? モスクワ再開発の波。写真はモスクワ北東部にある映画館「ロージナ」。1938年に建設され、巨大な支柱とソ連のモザイク画を有するスターリン時代の歴史的建造物(2018年12月13日撮影)。(c)Yuri KADOBNOV / AFP〔AFPBB News

 日本で今年4月から外国人労働者の受け入れが拡大されることは、ロシアでもニュースとして取り上げられた。

 日本語試験が行なわれるのは主に東南アジアの国であり、ロシアは(もちろん)テスト実施対象国になっていない。

 筆者の周りのロシア人たちは、冗談半分で「何でロシアでやってくれないの。不公平だよ」と言ってきた。

 しかし、ロシアの諺にある「どんな冗談の中にも真実の一部がある」が示すように、外国、特に欧米の先進国や、タイ・ベトナム・オーストラリアといった温暖な地域に住みたいと願うロシア人は一定の割合で存在するし、実際にたくさん住んでいる。

 米国で優秀なロシア人エンジニアが多数活躍していることはよく知られている。

 筆者が最近知り合ったビジネスパーソンは、ブルガリアなどEU圏の中でも“ゆるい”国に提出する書類を偽造して、現地に架空の親戚をつくって国籍を取り、後はドイツに移住するという計画を話してくれた。

 見た目は普通そうな人だったが、頭の中ではとんでもないことを考えているものである。

 例外はあるがロシアは2重国籍自体は禁止ではないので、国籍に対するロシア人の考え方も軽いと思う。

 この記事を書いている最中も、「アンティグア・バーブーダ国籍を取ろう!」という広告が筆者のPCに表示されている。

 英連邦王国の国籍があれば、英国への滞在がぐっと容易になるからだ。