◆特別公開中◆
本記事は、期間限定で特別公開しておりますので、最終ページまでお読みいただけます。続けてお読みください。(すべての記事をお読みいただける「JBpressプレミアム会員」のご登録もぜひお願いいたします。)

 

 米国はさらに新たに2000億ドルに対象を拡大する。

 中国も強気に出て相応の対抗措置をとると公言しているが、中国の輸出総額は1600億程度ドルとされ、高関税にできる対象品目がない状態であり、額面通りの行動は取れない。

 こうした状況の中での中国の対日接近である。去る5月の李克強首相の来日を手始めに、首脳往来で平和友好を一層盛り上げようというものである。

 隣国との交流は重要である。それだけに、懸案事項は適切に処理する必要がある。

 しかし、中国は時の政権の置かれた国際状況次第で、日本に無茶な難癖をつけてくる。5、6年前の状況を思い出すだけで反吐が出る。

北京オリンピックの陰で

 6年前の2012年は日中共同声明が交わされて40周年であった。その準備は2008年の北京オリンピックを機にピッチを上げ、様々な行事が計画され準備が進められた。

 オリンピックのトーチリレーが行われた長野で、巨大な五星紅旗を乱立させた中国側の横暴から、小競り合いが起きた。

 しかし、「お友達の嫌がることをしますか」という信条の福田康夫首相の下で、日本側が折れる形でことを収め、福田首相は北京に出向いて開会式にまで出席した。

 五輪を成功させた中国は、その直後に襲うリーマン・ショックも4兆元(約60兆円)を投入して乗り越え、米国家情報会議(NIC)が2008年にまとめた「世界の潮流2025」では、2020年代にGDP(国内総生産)で米国を抜いて世界一になると予測したほどである。

 実際、2年後の2010年に日本を抜いて世界第2位に躍り出る。

 リーマン・ショックで苦境に陥った先進諸国を横目に「快哉!」と叫び、米国を捉えるのも指呼の間に迫ったと豪語しても不思議ではなかった。

 こうした自信過剰とも思える行動を支えてきたのが、軍事力の増大であったことは言うまでもない。