だが、今度のイエメン人に対しては、それ以上の嫌悪感を示している人たちが多い。
イエメン難民たちが世界各国で引き起こした犯罪やイスラム教に対する不信感などが重なっている。特に、韓国の保守的なキリスト教では「暴力的で極端的なイスラム教」の流入を防ぐべきだと主張する。
また、社会的費用と機会の剥奪に対する憂慮だ。まず、難民を収容するには費用がかかり、雇用不足の韓国で難民たちに仕事を奪われると思っている。
イエメン難民は本物の難民なのか
そして、本当の難民であれば人情にほだされる可能性もあるけれど今回のイエメンから来た人たちは偽の難民だという説がある。
なぜなら、韓国人も1950年代朝鮮戦争という内戦を経験したが、その時女子や老人、子供以外の男性はみな自国を守るため戦ったのに、それを逃れて遠い韓国まで来たのは難民と言い難いというわけである。
すでにSNSでは、フェイクニュースが横行していて、韓国人の気持ちを逆なでしている。
特に、韓国政府がイエメン難民たちに1人当たり138万ウォンを支援しているというのは、韓国人たちの税金を無駄なところに使っているようで気分を害する人たちが多い。
そこで、6月28日、法務部では、済州島にいるイエメン難民の約360人が生計費支援を申請したが、支給された事例は1件もないと発表した。もし、生計費支援が決定しても1人が受けられる最大金額は43万ウォンと断言している。
現在、済州島のイエメン難民は自費でゲストハウスや旅館などの宿舎を求めて生活している。一部は、お金が底を尽き野宿したりもしている。