まず、反対派は青瓦台(韓国の大統領府)の掲示板に請願をしている状態である。韓国では、文在寅(ムン・ジェイン)政権になってから、何でもかんでも青瓦台に請願する傾向にある。

 なぜなら、文政権になってから、請願に対して30日間20万人以上の人たちが署名すると政府関係者が何らかの答えをしなければならない仕組みになっているからだ。

 請願のタイトルは「済州島不法難民申請問題による難民法、ノービザ入国、難民申請許可廃止・改憲に関する請願」で、6月13日に出されているので7月13日までに20万人以上の人たちが賛成すると政府が答えなければならない。

ソウルなど他地域へ行かないよう出頭制限措置

 実際、6月28日現在すでに53万人を超えている。それだけ韓国の関心事と言えるのだ。

 ちなみに、直近では6月27日に行われたW杯ドイツVS韓国戦でゴールを決めたソン・フンミン選手とゴールキーパーのチョ・ヒョンウ選手には、兵役免除をすべきだという請願が掲載されている。

 さて、韓国法務部では、済州島に入国したイエメンの難民申請者たちが済州島以外での不法滞在することを防ぐため、4月30日に出島制限措置を取った。

 6月1日からはノービザの悪用を防ぐため「済州特別自治島ノービザ入国不許可国」にイエメンを入れた。今後、イエメン人は在外公館で査証を取得しないと済州島に入国できなくなった。

 韓国は単一民族国家であるため、イエメン人だけでなく外国人を排斥する雰囲気がある。3K産業の人手不足により研修生の名で東南アジアからの人々を受け入れているが、差別もまた激しい現状である。

 都市部でない農村では青年たちが結婚できないため、東南アジア人の女性と国際結婚をしているが、その家族に対しての冷ややかな視線もいまだに続いている。つまり、外国人を嫌悪するゼノフォビアである。