韓国の大統領選挙はいつ実施になるのか?
韓国の政界はこの一点に関心が集中している。憲法裁判所での大統領弾劾を巡る審理も大詰めを迎え、有力候補は事実上の選挙運動に入っている。メディアは連日、世論調査の結果を発表しているが、さて、「民心」はどこにあるのか?
世論調査の信頼性に大きな疑問も出ている。
最大野党、「共に民主党」の党内候補争いは激戦に――2017年2月13日、ある放送局が、有力世論調査会社に依頼して実施した世論調査でこんな結果が出た。
民主党候補争いは超激戦?
「独走」が続いていた文在寅(ムン・ジェイン=1953年生)元党代表を最近になって安熙正(アン・ヒジョン=1964年生)忠清南道知事が急追している。
韓国メディアは連日こう報じていたが、この日発表になった世論調査では、民主党支持者の間での支持率が1桁にまで詰まってきた。
一方の保守陣営では、自由韓国党(2017年2月13日にセヌリ党から名称変更)支持者の間で出馬を表明していない黄教安(ファン・ギョアン=1957年生)首相(大統領職務権限代行)がトップになっている。
この調査は韓国ではかなり有名で、調査を依頼した放送局以外でもあちこちでいつも引用される。
筆者もいつもこの調査には目を通しているが、「あれれ?」と困惑することが多い。調査の回答率があまりにも低いのだ。
2月13日に発表になった調査も、こういう説明だ。
2月8日、9日に全国の成人1012人を対象に実施。ここまで良いのだが、このあとの1行に仰天させられた。
回答率6.5%
「応答率は6.5%」とあるのだ。「えっ!」と思わず、声を上げてしまった。応答率6.5%ということは、電話をかけてもほとんどの人が回答してくれなかったということではないか。
だが、この調査だけが、飛び抜けて低いわけでもない。最大手といわれる調査会社による世論調査の最新発表も応答率は20%だった。