韓国財閥ハンファ・グループ会長に懲役1年6月

2007年、喧嘩で息子に怪我をさせた飲食店従業員を拉致・暴行した罪で逮捕され警察署に連行されるハンファ・グループの金升淵(キム・スンヨン)会長(2007年5月12日撮影)〔AFPBB News

 韓国の財閥は、超緊張状態で2017年を迎えた。朴槿恵(パク・クネ=1952年生)大統領(職務停止中)を巡る一連のスキャンダルに絡んで特別検察が、財閥に対する捜査を急いでいるからだ。

 2017年1月9日午前、特別検察は、サムスングループの総司令塔である未来戦略室の副会長と社長を、相次いで召喚した。

 そんな中で、またしてもオーナーの息子によるあっと驚くご乱行が発覚してしまった。

 2017年1月5日の午前3時半頃。ソウルの江南にある飲食店で、酒に酔った客が従業員に暴言を吐いた上で、静止した2人を殴りつけた。

パトカーも駆けつけた大虎

 完全な大虎で、警察官が駆けつけてもおとなしくならず、パトカーに乗せられても、前の座席と窓を蹴り続けるなど抵抗を続けたという。警察署に到着してからも暴言を吐き続けたというから、どれだけ飲んだのだろうという状態だったようだ。

 大暴れした人物のことを知って、警察もさぞ驚いたことだろう。

 この人物は、ハンファグループのオーナー会長である金昇淵(キム・スンヨン=1952年生)の3男(1989年生)だったのだ。

 「ああ、またやったのか」

 ニュースを聞いた韓国記者はあきれてこう話した。

初めてではない大暴れ

 というのも、この3男は、2011年にもソウルの飲食店で酒によって暴言を吐いて従業員を暴行し、さらに什器などを壊したことがある。このときは、被害者と示談が成立したため、拘束には至らなかった。

 今回は、酔いが醒めた後、大暴れの場面を撮影した動画を見せられ「何も覚えていない・・・」と話したという。警察は、今回は、「悪質な犯行だ」として拘束令状を請求し、これが認められた。

 この3男は、財閥御曹司であるだけでなく、馬術選手としても有名な人物だ。米国に馬術留学をして、高校時代から韓国を代表する馬術選手として鳴らした。特にアジア大会では、抜群の成績を残している。