「サンキュー、サムスン」
トランプ米大統領が2017年2月2日、ツイッターにこう書き込むと韓国の産業界は凍りついた。「あちらを立てればこちらが立たず」。韓国政府も産業界も、米中間での立ち居地に苦慮している時に飛び出した、強烈なつぶやきパンチだったからだ。
Thank you,@Samsung! We would love to have you!
この日、トランプ大統領は自身のツイッターにこう書き込んだ。
サムスン、家電工場建設?
サムスン電子がソウルで通信社に対して家電品の米国での現地生産の必要性に言及したことを受けて、米国のオンラインメディアなどが「サムスン電子が家電工場の設立を検討中だ」と報じた。
トランプ大統領はこれに、さっそくこう反応したのだ。
確かにサムスン電子は、米国内で工場の建設を検討してはいる。韓国メディアによると、トランプ政権の発足によって、米国内での生産拡大が不可避だと判断して、アラバマ州や南カロライナ州で工場用地を探している。
だが、まだ決まっていなければ発表もしていない。にもかかわらず、こういう「つぶやき」があったことで、「できるだけ早く決定する以外に選択肢がなくなってしまった」(韓国紙デスク)という声が強い。
LGも現代自動車も、相次ぐ米国内新規投資
すでに韓国の大企業の中では、LG電子が米国内での家電工場の新設を上半期中に決めることを明らかにした。さらに現代自動車も、今後5年間で30億ドル以上を米国内で投資する方針を示している。
トランプ大統領の「アメリカ第一主義」は韓国企業にも大きな影響を与えている。