去る11月24日から26日にかけて、北京で「中央軍事委員会 改革工作会議」が開催され、大規模な軍事改革が提起された。
習近平による軍事改革は、2013年11月の「党18期3中全会」で打ち上げた“改革の全面深化”の中で予告されていた。それから2年が経ち、習近平は今年の抗日戦争勝利記念日(9月3日)の式典でのスピーチで、前触れなく「30万人兵員削減」を打ち出した。10月の「党第18期5中全会」が終われば軍事改革が動き出すと言われていたが少し遅れ、11月末になってようやく軍事改革の開始が告げられたというわけだ。
軍事改革の3つのポイント
中央軍軍事委員会 改革工作会議における習近平の演説の内容は、以下の3点に要約できる。
(1)軍隊の最高指導権・指揮権を中国共産党中央と中央軍事委員会に集中する。
(2)4総部の見直しと陸軍指導機関の編制によって、陸海空と第二砲兵の軍種別指導機関を健全化する。
(注:人民解放軍の現在の最高指導機関が「中央軍事委員会」。その下に「総参謀部」「総政治部」「総後勤部」「総装備部」の4総部がある)
(3)現在の「軍区」を作戦に特化した「戦区」に再編するとともに、「統合作戦指揮機関」を編制する。